「あの日・・・・。」

開会式で俺の前に立ってた、ごぼーの奴、また倒れやがった!

いつもの事だが、今日は俺と一緒に走る予定! 一日中保健室に避難されたら、俺の後ろから走る奴がいない! 

無理やりゲンマイでも飲ますか。

午前中、校長先生のありがたいお言葉の後、わけのわからん組体操をさせられ、ようやくひるめし。

「しかーます。」 前川の野郎、下級生の女子から、おべんとーをもらってやがる!

しかも、スヌーピーのハンカチで包まれた二段のバスケットになったやつ。

身長180cm、バレー部のエースでマッチ似、100m走、400m走と、おそらく2連覇であろう彼には、事あるごとに「差し入れ」 「プレゼント」の山。

なんとも羨ましい話だが、俺は汁でビチビチョの新聞紙で包まれた、巨大なジッポライターのような弁当箱を開ける。

わったーかーちゃんも、もう少し色気のある弁当にしてくれんかな? 思春期ってわかってるんかな?

くーぶいりちーがメインのおばー弁当も食って、本命前川君も、めでたく二連覇達成し、後輩女子の写真攻撃にあっているころ、俺はトラックのスタートラインに着いていた。

ごぼーの奴はまた貧血で倒れてもらうと困る。

ゲンマイが無かったので、ぬるくゎったい牛乳を飲ませたら、ほどよいわたやみーでさらに青くなったが、無理やり連れてきた。


プラモデルを作るのに懸けては誰にも負けない二人だが、1500mも走るのは、ゲーム・イン・ナハで、、「やーは歌舞伎役者か!」とツッコミを入れたくなる様なヘアースタイルの二人組に追っかけられて以来。

こうなったら、最初の1周だけでも一番で走ってみんなしかます作戦!

「よーい、パーン!」後半の体力など考えず、100m走の勢いで飛び出した。

なんだこいつら、よく見ると全員陸上部あらに!

スタートからみんなに抜き去られ、「俺の相棒は・・・」と後ろを見ると50mも走らないうちに転んでる。

ごぼーよ、悪いがお前だけでも俺の後ろを走っててくれよ・・・・。

五週目に入る頃には、先頭の奴がもう俺の後ろまで来てやがる。

実力で無理は承知。「あしが痛いふーなー走法」発動。

ごぼうと二人で右足を押さえながら、「右足やってしまったやっさー」じらーで走る様子は、恥の上塗りであった。

ようやく1500m走りきり、3年5組のシートに帰ると、走り高跳びの応援で誰もいない。

おそらく、わったーの競技は誰も見て無かったんだろう・・・・。 まぁーいいさ。

校内陸上大会終了。

教室に戻り、服を着替え下駄箱を開けると、今日の為に買ったライトニング・ボルトの新品靴が、ひも無しの3年物コンバースに変わっていた・・・。

 
   昭和57年10月10日
   土曜日 友引 晴れ


今年ズーマー買いました。八月は店のお客さんと原チャリツーリングで北部まで行く予定です。 50ccバイクで参加ご希望の方いらっしゃいましたら、編集部までご一報を。                                           BAR STEREO  TAKAYA

ポコペン先生
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